英語リーディングレベル診断|Bookworms・ORT・パルキッズ教材、いまどのレベル?

英語の多読を始めようとして、まずつまずくのが「どのレベルの本を選べばいいのか」という問題です。難しすぎる本を選んでしまうと、辞書を引いてばかりで読書が苦行になり、多読そのものが続かなくなってしまいます。かといって、自分やお子さまの力を低く見積もりすぎるのももったいない話です。

やっかいなのは、教材シリーズごとにレベルの呼び方がバラバラなことです。Oxford Bookworms は「Starter〜Stage 6」、Oxford Reading Tree(ORT)は「Stage 1〜9」、パルキッズは教材名そのもの。同じ「Stage 3」でも、シリーズが違えば難易度はまったく別物です。

この記事では、これらのレベルを英検の級と語数という共通のものさしで並べ直し、いま読むべき1冊が見つかるようにしました。記事の途中には、3分でできる無料の診断ツールも用意しています。

まず結論:3シリーズのレベル対応表

細かい話の前に、全体像を示します。当サイトが各シリーズの公表データ(見出し語数・語数・対象レベル)をもとに整理した対応表です。

読みの段階Oxford BookwormsOxford Reading Treeパルキッズ教材英検のめやす
文字にふれ始めたStage 1(1〜35語)I Can Read!
単語が少し読めるStage 1+(15〜65語)I Can Read!
単語は読めるStage 2〜3(34〜128語)I Can Read!
短い文が読めるStage 4〜5(84〜369語)I Can Read!
短い物語が読めるStarter(1,375語)Stage 6〜9(443〜1,505語)I Love Reading!5級前後
Stage 1(5,200語)修了I Love Reading!5〜4級
Stage 2(6,500語)修了I Love Reading!/7-day English4〜3級
Stage 3(10,000語)修了I Love Reading!(仕上げ)/7-day English3級〜準2級
Stage 4(16,000語)修了7-day English/The Book of Books準2〜2級
Stage 5(23,000語)修了The Book of Books2級前後
Stage 6(30,000語)修了The Book of Books(仕上げ)2〜準1級

シリーズごとのレベル数を数えると、ORTが10段階(Stage 1、1+、2〜9/全228冊)、Bookwormsが7段階、パルキッズが10段階(I Can Read! と I Love Reading! が各4セット、7-day English、The Book of Books)で、合わせて27の刻みがあることになります。

この表で目を引くのは、ORTとBookwormsがきれいにバトンを渡していることです。ORTの最終段階であるStage 9は1冊あたり平均1,373語、Bookworms Starterは1,375語。ほぼ同じ読みごたえのところでORTが終わり、Bookwormsが始まります。ORTは「Bookwormsの手前をすべて埋めるシリーズ」と考えると、位置づけがすっきりします。

3つのシリーズの性格の違い

Oxford Reading Tree(ORT) は、イギリスの小学校で広く使われている native 向けの読み物です。Biff, Chip and Kipper のシリーズは Stage 1、1+、2〜9 の10段階・全228冊。特徴的なのは、Stage 1 が文字のない「Wordless Stories」から始まることです。絵だけの本 → 単語だけの「First Words」→ 初めての文が出てくる「First Sentences」(Stage 1+)と、読みの一番最初の一歩から刻んであるのが最大の強みです。1冊の語数も Stage 1 の平均11語から Stage 1+ で36語、Stage 2 で66語と、初期ほど細かく段階が設けられています。

Oxford Bookworms Library は、語彙・文法・文章量を学習者向けに調整したグレイディッド・リーダーです。Starter(見出し語250語)から Stage 6(2,500語)まで7段階、260以上のタイトルがあり、古典から現代フィクション、ノンフィクションまで揃っています。ORTが「読み始め」を支えるのに対し、Bookwormsはまとまった量を読み込んでいく段階の主力です。

パルキッズ教材 は、日本のおうち英語向けに設計された教材群です。I Can Read!(2歳〜、暗唱で読みの土台をつくる)→ I Love Reading!(1冊80〜150語、英検5級〜準2級)→ 7-day English(素読で読みの技術を鍛える、目標150語/分)→ The Book of Books(本格的な英文学240ストーリー、のべ56万語、英検準1級・1級を目指す)という流れです。かけ流しや暗唱といった音のインプットと読みが接続されているのが、他の2シリーズにない特徴です。

「ちょうどいいレベル」の3つの条件

では、どうすれば自分に合うレベルが判断できるのでしょうか。オックスフォード大学出版局は、リーダー選びの基準として次の3つを挙げています。

第一に、知らない単語が1ページにつき2〜3語以下であること。第二に、止まったり読み返したりせず、スラスラ読めること(目安として1分間に8〜10行のペース)。第三に、日本語に訳さなくても内容の大意がつかめることです。

この3つをすべて満たすレベルが、その人にとっての「ちょうどいいレベル」です。多読では、背伸びをしないことが何より重要です。少し物足りないくらいのレベルを大量に読むほうが、難しい本を1冊がんばって読むよりも、語彙も読解力も確実に伸びていきます。

レベル診断ツールで確かめてみる

とはいえ、書店でこれだけのシリーズを読み比べるのは大変です。そこで、この3条件をそのまま体験できる診断ツールを用意しました。

まだ難しい場合は、単語の意味を選ぶ「単語チェック」(6問)に進みます。正解数に応じて判定が分かれ、さらに短い1文を読む「1文チェック」へ進みます。この2つのチェックで、読み始めの層を4段階に分けて判定します。

すでにお話が読める場合は、英検の級と読書経験からめやすを出し、そのレベルのサンプル文章を読んで理解度クイズ(2問)に答えます。

判定は、次の3つの条件をすべて満たしたときに「ちょうどいいレベル」となる仕組みです。1つだけ選ぶものではなく、当てはまるものすべてにチェックを入れてください。

  • 知らない単語が2〜3語以下だった(自分でチェック)
  • 止まらずにスラスラ読めた(自分でチェック)
  • 理解度クイズに2問とも正解できた(クイズの結果で自動的にチェック)

3つのうち1つでも欠けると、自動で1つ下のレベルに案内されます。たとえばクイズに2問とも正解しても、単語の量やスラスラ度が伴っていなければ、まだそのレベルには早い、という判定になります。

同じレベルに2つのお話を用意してあるので、1話で決めきれないときはもう1話で確かめられます。、という判定になります。

診断結果の使い方——迷ったら1つ下から

診断でレベルが決まったら、実際に本を選ぶ段階です。ここでひとつだけ覚えておいてほしいのが、「迷ったら1つ下のレベルから始める」ということです。

診断で Stage 3 と出たなら、最初の数冊は Stage 2 から読み始めるくらいでちょうどいいのです。「少し簡単かな」と感じるレベルを、辞書を引かずに気持ちよく読み進める——この成功体験の積み重ねが、多読を長く続ける一番の秘訣です。レベルを上げるのは、いまのレベルの本が物足りなくなってからで遅くありません。

また、お子さまの多読にこの診断を使う場合は、結果の数字にこだわりすぎないことも大切です。読む力は一直線には伸びません。同じ子でも、題材への興味によって読めたり読めなかったりします。診断はあくまで「最初の1冊を選ぶための入り口」と考えて、あとはお子さまが楽しく読めているかどうかを一番の判断基準にしてあげてください。

よくある質問

Q. 診断結果と英検の級が合っていない気がします。
よくあることです。特にかけ流しなどリスニング中心で英語を身につけてきたお子さまは、聞く力に比べて読む力が後から育つため、英検の級より低いレベルが適正になることがあります。逆に、読解中心の学習をしてきた方は級より上が読めることもあります。診断は「いま読める力」を測るものなので、実際に文章を読んだ結果のほうを信頼してください。

Q. ORTとBookworms、どちらを選べばいいですか?
読み始めの段階(診断で Starter 以下)なら、刻みの細かいORTが向いています。特に文字がまだ読めない時期は、Wordless Stories から始められるORTに勝るものがありません。まとまった量を読める段階に入ったら、学習者向けに語彙が調整されているBookwormsのほうが進めやすくなります。両方を並行して使っても、もちろん構いません。

Q. パルキッズ教材と市販のリーダーは併用できますか?
できます。パルキッズはかけ流しや暗唱といった「音のインプット」と読みが結びついているのが強みなので、そこで育てた読む力を、ORTやBookwormsの多読で量的に広げていく——という組み合わせは自然です。対応表を使えば、いま取り組んでいる教材と同じレベルの本が選べます。

Q. 子どもと大人で診断の使い方は変わりますか?
仕組みは同じですが、お子さまの場合は保護者の方が一緒に画面を見ながら、クイズを「答え合わせごっこ」のように楽しく進めてあげるのがおすすめです。3条件のチェックは正直に。背伸びした判定は、その後の読書をつらくしてしまいます。


※ 本記事の診断ツールに掲載している英文・お話・クイズは、すべて当サイトが独自に作成したオリジナルコンテンツです。Oxford Bookworms Library や Oxford Reading Tree の実際の作品からの引用ではなく、本診断は Oxford University Press および株式会社児童英語研究所(パルキッズ)とは一切関係ありません。各シリーズの語数・対象レベルは、各社が公表している情報にもとづく参考のめやすです。教材の最新情報や正確な仕様は、各公式サイトでご確認ください。